第50回 ジャパンコーヒーフェスティバル2023 in 尼崎

開催テーマ「情と珈琲」 2023.10.26~10.29

· 開催の様子
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今回の会場は兵庫県尼崎市です。

昨年から始まったここ、尼崎市での開催では

昨年と同様「情」をテーマに珈琲を提供しています。

尼崎ではたくさん人の気配を感じます。

阪神尼崎駅前の広場や商店街には、たくさんの人が行き交いゆっくりとこの場所で過ごしている姿も見受けられます。

そこには、何気ない会話が溢れ、人が中心となって街が存在しています。

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また、知らない人同士が言葉を交わすことも大変多く、とにかく人の気配がたくさんです。

そうした気配の根源には「情」という機能が特に働いているからだと思います。

「情」という機能は人それぞれです。

そして心の働きです。

ここ尼崎という街は「情」という機能が大変色濃く存在し、心がたくさん動く街なのです。

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本開催にあたり、尼崎での「情」を感じるエピソードを募集しました。

そして、その中から珈琲屋さんにエピソードを1つ選んでいただき、そのお話をイメージしたコーヒーをご用意いただきました。

尼崎の「情」を、コーヒーを通じて確かめあう機会になれば面白いな、と思います

ぜひ、お楽しみください。

以下、情のエピソードは割愛させていただきます。

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アルミカンクラブ

出品コーヒー「僕にはわからない」

エピソード「宝物の夜」より

後座を敷いて、家に遊びに来たかのようなスタイルでお客さんを、珈琲でおもてなしをする光景に「情」を感じました。

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豆人 豆と人たち

出品コーヒー「常連さん」

サイフォンコーヒーとビールが大好きな母のエピソードより

ご自身の幼い頃の記憶と思い出をコーヒーで表現されていました。

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宙coffee

出品コーヒー「宝物の珈琲」

夜によく深夜テンションで妹と色々なことを語り合っているというエピソードより

作られたコーヒーは尼崎のあたたかさを感じてもらえたら…と仰る店主さんの様子。

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アカマツ珈琲

出品コーヒー「特別な日常」

エピソードは「宝物の夜」をより

なんでもない日常が特別な意味を持つ、そんなことを思い浮かべながら

一滴ずつお湯を落としていきます。

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受付の様子

3枚のコーヒーチケットのうち1枚は

ガチャガチャで決まる「運命のコーヒーチケット」

この瞬間はお客さん、スタッフのみんなもワクワクしながら出てくる運命を待ちます。

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26・27日は夜までの開催でした。

ライトアップされた場所で、ゆっくりと珈琲を飲まれる方の姿も多く見えました。

そこは、尼崎の夜の喫茶店のようでした。

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HOLLY COFFEE STAND

出品コーヒー「ケニアさん」

エピソードは「街かどの洋食屋で」より

尼崎出身の若者が地元に珈琲屋さんを作りたい、との思いで活動されています。

なんだか、ここにも「情」の働きがありそうですね。

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ショッピングプラザコーヒー

出品コーヒー「ヘブン」

エピソード「母との想い出」より

ご自身の思い出とエピソードを重ね合わせて胸が熱くなったとお話してくださった店主さん。

こちらまでグッと込み上げてくるものがありました。

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おみコーヒー

出品コーヒー「エチオピア イルガチェフェ チェルベサナチュラル」

エピソード「6年積み上げて数日崩れる」より

学生時代の友人との思い出を、珈琲にのせてご提供してくださいました。

あの時だからこその、甘酸っぱさをエチオピアで。

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紙コップには珈琲屋さんの個性が光ります。

飲み干した後は、珈琲屋さんに「美味しかったよ」など

どのような言葉でも、一声かけてお戻しください。

そこから生まれるコミュニケーションもあったりしますよ。

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SHIPPO COFFEE Yamazaki

出品コーヒー「マンデリン・スマトラタイガー19+」

エピソードは「母との想い出」より

幼い頃の記憶と深煎りコーヒーをいただきます。

ほろ苦いのは、いろんなことが含まれているから、かもしれないです。

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make with coffee

出品コーヒー「迷走」

エピソード「私の原点」より

コーヒー仲間が訪れたインドネシアの農園の豆をブレンドでご提供してくださいました。

関わった方々の「情」をコーヒーを通じて届けてくださいました。

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特別展示

「ジャパンコーヒーフェスティバルの歩み」

尼崎城4階展示スペースにて

歴代のフェスティバルのポスターとパンフレットを、その時の印象深いエピソードと共に展示させていただきました。

※展示期間は終了しています

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福フクカフェ

出品コーヒー「福フクブレンド」

エピソード「棚からぼた餅、猫から天ぷら」より

70年の歴史を持った尼崎の老舗コーヒー店。

そこには、様々な生きた「情」のエピソードがありそうです。

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さまざまなことが合理性や生産性に迎合し、機械化されシステムで物事が動いていく今の世の中で、心が動く街とは大変珍しく価値のあることだと感じています。

心はいつも不合理で生産性とは少し違うところで動くものです。

尼崎という街がどうしてそうなったのか、それは非常に不思議ですが

そうした心の動きを珈琲と共にじっくり感じることはできます。

そこから思いを馳せ、尼崎をまた少し違ったところから観察し体験してみてください。

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私たちは、システムの中に組み込まれた「人」でなく

それぞれが独立した「人」でその前提から関係を構築していく生き物です。

生き物としての基本が尼崎にはあります。

そんな生々しくて人間臭い何かが尼崎にはあります。

珈琲を通じてそんなことも楽しんでみてください。